2月19日(月) 総合面 資源は潤沢なのに…人手不足でコンブ採れない 道内生産20年で半減

 道内のコンブ生産量が低迷しています。道によると、2017年の生産量は20年前のほぼ半分の1万5千トン(速報値)。漁業者の高齢化に加え、人手不足で水揚げしたコンブを洗ったり乾燥させたりする作業に携わるアルバイトを確保しづらくなっているためだそうです。

 日高昆布の産地として知られる日高管内えりも町で20年以上コンブ漁を営む佐々木優さん(44)によると、父親が漁をしていた30年ほど前は親戚や本州の大学生ら7人を雇い、多いときには年15トンを生産していたという。

 しかし、最近は思うようにアルバイトが集まらず、ようやく確保した3~4人で年2トン程度を生産。1万円ほどの日給を払っているが、地元では仕事が天候に左右されないスーパーなどを選ぶ人も多く、「干せる量に限界があるので、コンブを採りすぎないよう注意している」といいます。

 道漁連の担当者は「人手不足で豊富な資源が有効活用されていない。アルバイトの取り合いで人件費が上がり、漁業者の負担も増している」と話しています。

企業だけではなく、一次産業の現場で人手が不足しているようです。北海道経済の先行きにとって、どう解消していくかが喫緊の課題ですね。